信用取引とは、手持ちの資金を大きく上回る株式投資を可能にする。その呼び名の由来は、証券会社が投資家に「信用」を与えることにある。言い換えれば、信用の名の下に、証券会社が投資家に一定額のお金を貸してくれるのだ。
通常の口座を開いただけでは、信用取引を行うことできない。信用取引を行うためには、特別の講座すなわち信用取引口座を開く必要があるのだ。現物株の口座を開く場合と異なり、信用取引口座を開くことができるのは、一定の条件を満たす人だけだ。条件とはいってもそれほど厳しくはない。たとえば(1)投資の経験が1年程度あり、(2)数百万円程度の金融資産を持っていて、(3)さらに電話での簡単な試験に合格するという条件を満たせば、信用取引の口座を誰でも開くことができる。ただし現物株取引のための口座を事前に開いておくことは必須だ。信用取引の口座だけを開くことは認めて貰えない。
信用取引口座を開いたあと、投資家は、証券会社から株券やお金を借りて取引を行う。このとき、株券やお金を借りるための担保金を、信用取引口座に振り込む必要がある。信用取引では、取引する額に対する一定割合の担保が必要になるのだ。この割合は通常30%程度である。つまり100万円の取引をするためには30万円の担保金を振り込んでおけばよい。
逆に言えば、投資家は、振り込んだ担保金の約3倍の取引が可能となる。たとえば100万円の担保金を用意すれば、最大で300万円の取引が可能となる。このように、実際に用意した額を大きく超えた取引が可能になることを、レバレッジを利かせた取引という。レバレッジとは「てこ」のことで、あたかも「てこ」の原理を利用してわずかな力で重い物を動かすことができることから、信用取引のことを表現するのに良く用いられるのだ。
まとめてしまえば、信用取引とは余剰資金が少なくとも大きな取引を可能にするものであり、そのためリスクもリターンも現物株取引に比べてレバレッジの分だけ大きくしてしまうという、魅力と危険性を兼ね備えた取引のことなのだ。
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