信用取引をうまく利用すれば、逆日歩を受け取ることができる。逆日歩とは、信用取引の買い方が受け取る、株の貸し金利のことである。ちなみに「ぎゃくひぶ」とよむ。「ぎゃくにっぷ」ではない。
逆日歩が発生する条件を以下に説明しよう。信用取引の売り注文が多くなり、カラ売りがカラ買いを大きく超えてしまうと、売り方に貸す株が不足してくる。この状態を株不足という。
株不足が生じると、証券金融会社は、不足した株数を証券会社や生命保険会社などの機関投資家から調達する。このとき通常は入札形式で調達が行われ、株を貸した代償として貸した側が受け取ることのできる金利(料率)が決まる。これが逆日歩であり、いわば株の品貸料に相当する。
では逆日歩を誰が払うのかというと、カラ売りを仕掛ける売り方である。逆日歩は通常、1株当り数銭〜数十銭となる。銭などと言われると些末な額に聞こえるかもしれないが、数千株、数万株と空売りしているなら、合算すれば馬鹿にならない金額になる。
しかも逆日歩が発生している期間、売り方は原則として毎日支払うことになる。市場が開かない土日も同じことだ。だから逆日歩が発生すると信用取引の売り方には非常に不利になる。
仕手株を対象にした相場では買い方が逆日歩をうまく利用し売い方を締め上げる、つまり追いつめることをよくする。
逆日歩の発生が心理的かつ金銭的な重しとなって売り方を苦しめる。これに耐えられなくなった売り方は損失の発生を承知で高値圏で買い戻さざるをえなくなる。こうして相場が急騰し、株価が急上昇して買い方は大もうけすることができる。これがいわゆる踏み上げ相場である。
このように、逆日歩が発生している銘柄は実は買い方にとってはけっこうおいしいのである。ただし逆日歩があるということはそれだけ売り物が多く集まっていることであり、これは売り圧力の強さも意味する。
逆日歩に負けじと売りが殺到すれば、思惑にはずれて一段と株価を下げることもあるので、逆日歩銘柄には慎重に投資されたし。
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